担保について
借金などの契約をする際、主に銀行などでの大口契約において
用意するように言われるものです。
これは将来不利益が生じる可能性があるというような場合に備えて準備されるものであり、
例えば借金を借りている側の収入の減少などによって返済が不可能になった場合、
その返済が不可能になったことで生じた損益を補てんするために用いられます。
ちなみに損失が生じてしまった後で補てんを行うという場合も
「担保」と呼びますので区別できるように覚えておきましょう。
一般的な人にとって、担保が特に関係してくるのは
銀行などの金融機関から大口の借り入れをするというような場合でしょう。
大きく分けると人的担保と物的担保がありますが、
前者の場合は保証人という言い方が多いです。
どちらも果たす役割自体は同様なのですが、
保証人の場合は債務者が返済不能に陥った場合、
その保証人が身銭を切って代位弁済をしなくてはならないため、
保証人の方が万が一の際の影響は大きいとして考えることもできます。
またここで覚えておきたいのが、何も借金をするからと言って
必ずしも担保が要求されるわけではないということです。
担保は将来損失が生じる可能性を考えて念のために準備をするものですが、
どのような人でも即座に準備できるというようなものではないのも事実です。
そのため返済不能などによって損失が生じる可能性が低い融資、
カードローンなどの少額融資であれば要求されないケースも多いでしょう。
数万円程度の貸付で返済不能になるリスクがあるのであれば
そもそも融資をするはずがありませんし、万が一返済不能に陥ったとしても
そこまで大きな損失には繋がらないからです。
担保が要求されるのは借金が高額になりやすい、それが返済不能になると
甚大な被害が債権者側に及ぼされるリスクがあるというような場合の話なのです。
とはいえ、担保が無いからと言って
借金は返済が遅れても良いというわけではありません。
担保はあくまでも「念のため」です。
それがあるから何をしても良いというのは、
エアバッグが搭載されているから事故を起こしても良いと考えるようなものです。
そうした考え方を持っている人はまず借金をするべきではありません。
万が一返済不能になれば督促、差押え、強制執行といったような方法で
借金を返してもらうようにするというのが一般的ですし、
それでも返せないのであれば債務整理などで対処するしかありません。
そうなると将来的に新たな借入ができず、人生設計に狂いが生じるケースもありますから、
くれぐれも借金は慎重に判断するようにしましょう。